*** 叱り方 ・ 誉め方 ***

人は犬がいけないことをした時、犬を叱りますが、その前に考えてほしいことがあります。
叱られる側の犬の気持ちになってもらいたいのです。
それに躾で叱る時に欠かせてはいけない大切なことが誉めることです。

人は躾という名目で自分にとって都合の悪いことを犬がした場合、叱ります。
そして注意したことを止めることが当前のように思っています。
しかし、犬にとってはそんな当たり前のことを理解することが大変難しいことなのです。
そこで手っ取り早くそのことを理解させる為に「叱る」「体罰」という方法を取ります。
「いけないことをすれば叱られるんだよ!」と教える為に、いけないことをする度に叱ったり体罰を与えたりします。

犬側からみれば、***すると叱られたり痛い目にあうので***は止めておこうと考えるだけなのです。
躾をする場合、犬自身がおこなった事(中止したこと)に対してそのことが正しいことなのだと理解させる為に誉めてあげてください。

例として犬が机をかじってしまったので叱ろうとする場面を設定します。
当然、叱った後、机を齧るのを中止すれば誉めてあげるなどとは考えていない飼い主の設定です。
これから都合上「躾」をしている犬の名前を「ミック」と呼ぶことにします。

「ミック、 さっきこの机をかじったでしょう!」
いきなり言われてもミックとしては何が何だか解りません。
自分が怒られていることは解ります。悪くするとミックはいじめられていると感じるかも知れません。
それではと、飼い主は何故叱っているのかを明確にしようと囓った机までミックを連れて行き、囓った場所を示し、叱るという方法を取ります。
これもミックにとっては机のところまで引っ張って行かれ、虐められたとしか感じません。
このような状況、どこか思い当たるところがありませんか?

この場合、ミックを叱るのであれば現行犯、つまりミックが再び机を囓るまで待たないといけません。そして齧っている瞬間、その場所で叱らないと効果はありません。
現行犯以外はミックにとっては、ただご主人に虐められているとしか受け取らないのです。
しかし、現行犯だからとその場所で叱ったとしてもミックは机を囓ったから叱られたとはその時点では理解できません。

どういうふうにミックは叱られた行為を受け取るのでしょうか?

実はミックの頭の中は真っ白なのです。
何故叱られたのか理解できません。ただ叱られた(虐められた)としか受け取らないのです。
それなら何故、わざわざ現行犯で叱らないといけないのでしょうか?

犬には復習能力というのがあります。
何度も経験して初めて***な状況で***にしたら***なると理解できます。

ですから、初めてミックが机を齧っているときに、その場で叱ってもミックにはただ叱られたとしか受け取らないのです。
ミックにとっては何度も体験して初めて理解できるほど難しいことです。何度でもミックがそのような行動を起こしたときには、その都度同じように叱ることなのです。
決してあせってはいけません。気長く、何度でも、冷静に叱ることです。
するとミックは机を齧ると「叱られる」のだと経験から理解できるようになります。
ただし、ミックが机を齧っているときに忙しいからとかめんどくさいなどと齧っているのを知りながら叱らなかっら、それは今までやってきた躾をすべて放棄したと考えても言い過ぎではありません。
少なくとも、机を齧ることがいけないことだと理解するまでには相当な時間がかかることは確かです。

そのようにしてミックが机を齧ると叱られることが理解できようになると、必然的にミックが齧っているときに注意すると止めるという行動をするようになってきます。
その時です。誉めるのは・・・・・
タイミングを外さずに誉めてあげて下さい。

 

 ***   愛犬の善悪の意識    *** 

躾というのは、人と犬とが上手く生活するための人側からの一方的な約束事だということを理解しておいて下さい。
犬にとっては人がいう「善」「悪」の判断はつきません。
判断がつかないというより善悪という意識すらないのです。
たとえば、シェパードに襲撃訓練を教え、第3者に襲撃(襲わせる)をかけても犬は躊躇することなく人を襲います。
勿論そのことは社会的には「悪」(いけないこと)ですが、その犬にとっては指導手の命令に従い実行したのだから良いことをしたと思っているでしょう。
ですから犬にとっての「善」の判断というのは、こんなことをすれば人が嬉しそうにしている・喜んでいる・誉めてくれるといった感覚なのです。

「***すればご主人は嬉しそうにして誉めてくれるだな」
犬も自分がしたことに対して、相手が喜んでいるということはとても嬉しいものです。
あのように喜んでくれるのだったら、この次もしよう! と考えるようになります。
中にはずる賢い奴などは「人間というのは単純な生き物だな、***してやりさえすれば喜んでいる。」というふうに考えているかも知れません。
同様に「悪」に関しては人が嫌がる・悲しんでる・困っている・叱られる 、自分自身が痛い目にあういう感覚から判断します。
「***をすればご主人が怒ってひっぱたくから止めておこう」となるわけです。

そこで考えてもらいたいのが誉めるという行為です。
飼い主は犬が良いことをしたときには誉めます。
しかし、いけないことをした場合、たとえいけないことを止めてもそれが当然かのようにしています。
それでは正しい躾とはいえません。
例え、いけないことをしたとしても、そのことを止めれば止めたことに対して誉めてあげないといけません。
躾は決して叱って教えるものでなく誉めながら教えていくものなのです。

できるだけ話しかける事も大事なことです。 機会さえあれば話しかけ、その時には必ず目を見ながら話すことを忘れてはいけません。




 

*** 無駄吠え(夜鳴き) ***

犬は意味なく吠えることはありません。必ず何かを人に求めて吠えています。 しかし、人は自分にとって邪魔になることを無駄吠えといいます。
特に夜泣きは無駄吠えの代表です。

ところで「無駄吠えだ!」という前に、犬に対して正しい管理をしているかどうか思い返して下さい。
排便・スキンシップ・食事・運動・住居の環境など・・・
それをしないで「無駄吠えだ!」というのは人の身勝手です。犬だって快適な生活をしたいのです。 ところが、それらを全てクリヤーしていているのにもかかわらず、無駄吠えする我が儘な犬がいます。但し、我が儘にしたのは飼い主側です。

それでは無駄吠えの中でも代表の「夜鳴き」について考えてみましょう。
夜鳴きする犬の殆どは、幼犬時代の飼い主の過保護が原因です。
特に、初めて我が家に子犬が来た日の対応が、その後の無駄吠えなどの躾に大きく関わります。
その対応とは、日中の間はベッタリ・・・寝るときになって子犬一人だけにしてませんか?
そして「クンクン」泣く度に「どうしたの?」などと様子を見に行ったりしませんで
したか?

もらわれて来る前、ブリーダーの所では兄弟や母親と一緒に寝起きしているので、一人にされると寂しいとクンクン泣くのは当然です。 だからといってクンクン泣く度に様子を見に行っていると、泣けば人が来てくれると条件付けてしまいます。
そのことが夜鳴きや無駄吠えする要因になっていきます。

では、そうならないようにするには、基本的にはクンクン泣いている間は取り合わないことです。 勿論、深夜でも同じです。
しかし、そうはいっても何時間も鳴き続ける子犬がいますので注意して下さい。あまり長時間泣かし続けると体調を崩しかねません。

ではそのような場合にはどうすればいいのかというと、子犬と離れている時間を徐々に延ばしていきます。
初めのうちは1時間毎の間隔で接し、落ち着かせます。そしてだんだん時間の間隔を長くしていきます。 くれぐれも泣いている間は取り合わない(相手にしない)ことです。
特に深夜だからと近所迷惑を気にしすぎてパターンを崩してしまうと子犬の思うがままです。 深夜であれば、泣けば必ず人が来てくれると思いこみ、人を脅す(使う)ようになるので注意下さい。

同じような状況が子供の我が儘にも見られます。
玩具売場で「買って!」とだだをこねている子供です。
子供は泣き叫ぶことによって親に玩具を買ってもらおうとします。 子供は親が世間体を気にし、泣き叫ぶのを止めさせるために買ってくれるのを知っているのです。
親もそのようなことで玩具を買うのはいけないことと知ってはいるのですが、その場を繕うために玩具を買ってしまいます。 しかし、家でそのようにねだったとしても同じように買ったりしないはずです。
犬も同様に吠えればご主人が何かしてくれると確信しています。犬も人の扱い方を知っているのです。でもそれを教えたのは飼い主であることを認識しておいて下さい。

我が訓練所では無駄吠えをやめさせるには、諦めるまで吠えさせる方法を取っています。
それが深夜であろうが早朝であろうが何時間でも何日でも吠えさせます。
吠えすぎて体調を崩さないように気をつけながら様子を見ています。
つまり、体罰を与えて無理矢理やめさせるのではなく、犬に諦めさせるという方法をとっています。

そうすると犬は訓練所ではいくら脅しても「暖簾に腕押し」、ここでは気にもとめてくれないし、相手にもされないと判ると自然に吠えなくなってくるものです。
殆どの犬は一晩鳴けば諦めますが、習慣にするためには一ヶ月から二ヶ月間かかります。
ただこの方法は環境に恵まれた訓練所だからできることであって、家の密集した場所ではそのようなことはできません。

しかし、まれに鳴き続ける犬がいます。では、そのような犬の場合どうすればいいのかというと、注意をし、叱り、それでも効かなければ体罰を与える方法を取ります。
しかし、ここでその詳しい方法は敢えて説明しません。
あまりにもいろんなパターンがありすぎて、それを全て説明しきれないからです。
犬種・犬の性格、体の大きさ・吠える状況・環境・今までの対応の仕方などによって無限に変わります。

「無駄吠えを止めさせる首輪」を使って止めさせる方法もありますが、いい方法とはいえません。 使い方を誤ると犬を傷つけたり(皮膚に接している部分がはげたり、化膿することがある)かえって神経質になったりするからです。
間違った強制や体罰は躾ではなく虐待そのものです。
手におえないようであれば、信頼のおける専門家(訓練士)に相談した方がいいと思います。

 


 

***  初対面の犬のさわり方 ***

初めて接する犬にさわる場合、みなさんはどのような触り方をしていますか?
犬をさわろうとしたとき、なかなか慣れなかったり、唸られたり、噛まれそうになったりした事はありませんか?

一概には言えませんが、触り方に原因があるようです。 不用意に犬に触ろうとした場合などです。
犬は人に危害を加えようとしたのではなく、自分の身を守るために「さわられるの、イヤだ!」「やめて!」という気持ちからの行動です。
犬は生まれたときから人嫌いな犬なんていません。
経験から何かされるのではないかという不安感からそうするのです。

例えば、初対面の犬をさわる時、いきなり頭をさわったりしていませんか?
犬は知らない人に頭をさわられることが非常に不安なのです。

何故か?
頭をさわるときには人の手は犬の視線から外れ、頭の上から手が出てきますから、犬は頭を叩かれるのではないかと感じるのです。(不用意に頭を叩いている飼い主の犬に多いです。)
こちらの気持ちは「可愛がってあげるよ」っていう気持ちからだと思いますが、相手の犬にすればとても不安なのです。
もし、あなたが知らない人にいきなり頭をさわりにこられたら、あなたならどう感じますか? 
イヤだと思うはずです。自分自身に置き換えて考えれば理解できることです。

動物には自己防衛という本能があり、自分自身が危険だと感じればそれから身を守ろうとしたり、逃げたりという行動を起こします。犬も然り。
ですから初めての犬に触る場合に注意してほしいことは、こちらからはさわりに行かないことです。 つまり、犬の方に寄って来てもらうようにすればいいのです。

「君には何も敵意は持ってないからね。もしさわられるのがイヤだったら来なくていいんだよ。」という気持ちで、低い位置から手のひらを見せ(何も持ってない)こちらは無防備だからということを示します。すると犬は安心感と好奇心から近寄って来るものです。 
そうなれば、手のひらを見せた状態でゆっくりさわってあげればいいのです。
より早く初対面の犬と親和をとる方法です。

しかし、もしそうしても犬が寄って来なければさわるのは諦め、もう少し時間をかけて親和を取るようにして下さい。
無理に親和を取ろうとあせると、いい結果は望めません。

「君には何も敵意は持ってないからね。 もし、さわられるのがイヤだったら来なくていいんだよ。」という気持ちは忘れないように・・・ 

注)
日本犬(秋田犬・紀州犬・柴犬など)の場合は、例え、しっぽを振りながら寄って来たとしても、無暗にさわらないで下さい。いきなり噛まれたりします。
本当に嬉しそうに寄って来ない限りさわらない方がいいでしょう。 特に無表情で近づいてくる日本犬は要注意です。 犬の表情を読みとって対応して下さい。

日本犬場合は、我々プロでも心の内を読み切れないところがあります。 しかし、そこが日本犬のすばらしいところでもあります。 心を許した人でない限り心の中は見せません。それだけ主人に忠実なのです。

我が訓練所では日本犬を躾する場合、生後3ヶ月前後で預かっています。 何故なら、その年齢であれば、いかようにでも躾られるからです。
どのような犬でも生まれたときは純粋です。 犬の性格を変えるのは人です。
犬の気持ちを理解し、人と共同生活をできるような躾をしてあげて下さい。

 

 

***  飛びつき  ***

「うちの子は飛びついて仕方がないのですが、どうしたらいいのでしようか?」というふうに質問を受けます。

では何故、犬は飛びつくのでしょうか?

それは視線の高さの違いにあります。人と犬の視線の高さは違います。 その為に犬としてはできる限り人の視線に近づこうとします。 当然、子犬は人の視線に近づこうとして飛びついてきます。
人はそれを戯れ(じゃれ)ついているといいます。そして飛びついている(戯れつく)子犬を可愛がります。
子犬の時は「戯れつく」、大きくなれば「飛びつかれる」と変化するのです。
子犬にしてみればどちらも同じ事なのです。 違っているのは「大きさ」と「力」だけなのに。。。

子犬は時がたてば自然に大きくなっていきます。 ところが子犬は大きくなったなんて思いもしません。気持ちは子犬の時のままなのです。
子犬は大きくなってからも幼犬時代の経験から「飛びついていけば可愛がってもらえる!」と理解し飛びつくのです。 つまり人は犬が物心つく頃から飛びつくことを教えているのです。 それなのに大きくなって犬が飛びついてきた時、躾だといって叱ります。
かと思えば、機嫌の良いときは飛びついている状態で犬をなでてやったりします。人間というのは勝手なものです。気分で叱ったり誉めたりします。
そのときの気分で躾をしようとすると犬は迷ってしまいます。

それでは飛びついてくる犬をどうやって飛びつかなくしたらいいのでしょうか?
まず初めに、いかなる場合でも飛びつくという行為はいけないことだと徹底させることから始まります。
外出着だからいけないとか、汚れてもいい服だから飛びついてもよい、雨が降って足がドロドロに汚れているからダメだ! と自分勝手なことは犬には理解できません。 ですから、犬が理解しやすいように「人が立っているときは飛びついてはいけない」と教えるのです。
もし飛びつかせたいのなら、しゃがんであげればいいわけです。

躾の本には「飛びついてきたら地面についている足を踏みなさい。」とか「膝で犬を突き離しななさい。」などと書いてあります。 これは最良の方法だとは思いません。
犬は人に甘えようとする度に足を踏まれたり、膝で蹴られたりするので人のちょっとした足の動きに痛い目に遭うのではないかと異常に敏感になったりします。

それではどうすればいいか?
「飛びついてきたって相手してあげないよ! でも飛びつかなければ触ってあげるからね。」という気持ちを犬に理解してもらえばいいのです。
方法は犬が飛びついてくればクルっとかわすように後ろ向きになり、無視します。 相手にしないようにします。
そのとき、気をつけてもらいたいのが、犬の前足を自分自身の体に一瞬でも触れさせないことです。

「ご主人は飛びつこうとすると嫌がって 相手をしてくれないんだ。。。」 と思わせるのです。
この時、できれば「いけない!」とか「ダメ!」と言葉で注意をしてあげると理解しやすいでしょう。

犬は飛びついていっても知らん顔(無視)されると、自然と飛びつくのを止めるものです。
飛びつくのを止めたら 「飛びつかないのなら相手してあげるよ」 と、気持ちを切り替え、触ってあげます。
すると当然の事ながら、犬は嬉しくなり再び飛びついてくるはずです。 そうなれば、またクルっと回って相手をしないようにします。 これを何度でも繰り返します。
「飛びついてきたって相手してあげないよ! でも飛びつかなければ触ってあげるからね。」 と、いうことを徹底させます。
犬が飛びつくのは犬の精一杯の愛情表現なのだということも忘れないでください。

 

 

 ***   小犬の食事について  ***

最近、出回っている子犬用のドックフード(ドライフード)は栄養のバランス・使用している材料においても優れたものが多くあります。
その為か、犬の食事は「ドッグフードしか与えてはいけない!」というような話をよく聞きます。確かにドッグフードだけ与えていれば犬は健康に育つでしょう。
飼い主は食事を与えるのも楽だし、栄養のバランスの気遣いもないのです。
勿論、我が家でもドッグフードを主にして与えています。

しかし、子犬も人と同じ生き物です。味覚も持っているのです。 毎日、同じものを食べていれば飽きも来ます。
ですから我が家では、子犬にはできるだけ自然食を与えるように心がけています。何故なら、動物は自然の食べ物の中から栄養をとるのがベストだと思うからです。 もし、ドッグフードだけで犬が育った場合、病気など食欲のないときに飼い主は犬に何を食べさせるのでしょうか?
ただでさえ病気で食欲がないのに、いつも食べているドッグフードでは食べたくないでしょう。
それならと肉を食べさせようとします。 しかし、肉が美味しいものだと知らなかったら食べないかも知れません。 その為にも肉の味は覚えさせておく必要があります。
肉以外にも好物をつくっておくことも大事です。 世の中にはこんなに旨いものがあるんだということを。。。

丁度、子供の頃に病気で何も食べたくないとき、滅多に食べることのできない、美味しいメロンだとかバナナ(少し話が古いか・・・? 年がばれそう!)を出されたら、少々食欲がなくても食べようとします。(今、食べないといつ食べられるかと・・)
理由はどうあれ、食べるという行為が胃を動かし腸を動かし、良い方向に向かわせるのです。 しかし、その好物を体が吸収できなければ何んなもなりません。
普段から色んなものを食べさせ、吸収できるような体を作ることも大切なことだと考えます。

我が家では子犬が離乳食を食べられるようになると、主になるドッグフードに少しづつ生肉を細かく切って混ぜ始めます。 子犬の時に「肉はこんなに美味しいものだ!」と体験させるためです。

生肉と言っても色々種類かがあります。
鶏  ささみ・レバー(モツ)・手羽肉
牛  赤身(ロース)・霜降り肉・レバー
(注) 豚肉は必ず火を通すようにして下さい。

子犬にはできるだけ新鮮で質の良い肉を与えるようにして下さい。
これは子犬に贅沢をさせろ!というのではなく、子犬の時期に「肉はこんなに美味しいものだ!」と体験させるためです。
子犬食事は1日に4回から5回与えないといけません。 せめてそのうち、1回は生肉は与えてほしいものです。 そのほかにも、卵黄・チーズ・牛乳・鰹節なども栄養の面で良いと思います。
但し牛乳は犬によっては合わない子犬が多いので慎重に試して下さい。 もし牛乳が原因で下痢をするようなら、粉ミルクに変えて下さい。
そのように色んなものを与えている我が家のメニューですが、必ずフードだけのメニューも1日に1回含まれています。これは腸を整えるのと贅沢病をチェックするためのものです。

贅沢病とは自分の好きなものしか食べない、一種のわがまま病です。
贅沢病の判断方法は、犬に食事をあげても食べないけれど、好きなものに変えると喜んで食べるのですぐ判ります。
しつけの意味で、与えたものは何でも喜んで食べるようにさせたいものです。

 

※注意 犬に与えてはいけないもの

1.味の濃いもの(塩分)
人と犬とでは塩分の必要量が違います。
塩分をとりすぎると腎臓・腎臓などに負担がかかります。
与える場合は、ほのかに香りがする程度まで薄めて与えて下さい。
例) スープを与えようとした場合、人が飲める塩加減の少なくとも3倍以上に薄めて下さい。

2.骨(ほね)
胃や腸内で刺さったりすれば、命取りになります。
人が食べられないような骨(のみこめない)は与えてはいけません。
特に 魚・鳥 には注意!
軟骨は火をとうしていないものであればかまいません。
しかし、放置しておくのは不衛生です。

3.ネギ類
タマネギ病(通称)というのがあります。
一種の中毒状態になります。特に小型犬は要注意!

 

***   仔犬の管理 環境  ***

夏の間はそれほどでもありませんが、寒さの厳しい時期に室内で管理していた子犬をいきなり野外で生活させることは子犬にとっては大変な負担になります。 寒さのせいで体力を消耗し、病気のきっかけになる危険性があるからです。
子犬が来てから14日ぐらいの間は特に食欲・元気度・便の状態には気を付けて様子を見る必要があります。 病気になってからでは遅いのです。

生後40日くらいの子犬であれば、たとえ、ブリーダーが野外で管理していたとしても環境に慣れるまでは室内に置き、様子を見た方がいいと思います。 ところが、室内だからと安心して、寒い時期に部屋の中で子犬を寝かせたりすると、体調を崩す場合があるので注意して下さい。

人と一緒に居るときは暖房などもあるので暖かいのですが、寝かせるときに暖房を切ってしまうと、室内の温度は徐々に下がっていき、1時間もたたない内に外気温と差がでなくなってしまいます。

寒い朝、布団から出たときのことを考えてみて下さい。室内だといっても相当寒いはずです。 ですから子犬も寝かせるときは、それに近い状態で寝かせてあげて下さい。
その為には、子犬が窮屈感を感じない程度の大きさの小屋に入れ、その小屋を包むように保温できるようなもの(毛布など)を掛ける必要があります。
人が布団の中で寝るのと同じように・・・・

 


 

 

 

*** 子犬の管理(子犬を受け取ったとき、聞いておくこと) 

子犬を入手する場合、犬屋さん・ブリーダー(繁殖者)・知り合い からと色々あります。
そこで、子犬が生まれてからの状況を聞いておくことが、これから飼っていく上で大事な管理データーになります。

1.駆虫の有無
生後何日目で駆虫したのか? 子犬は生後30日前後を目安に駆虫します。
検便をしたのかどうか? 
投与した薬の名前は何か?
駆虫した結果は?

この事を聞いておけば、病院に行ったときの参考になります。
必ず、聞いた内容は獣医士に伝えて下さい。
駆虫の重複をしないためです。

できれば子犬が来た日に、便だけ持って(子犬は連れていかない)獣医士のところで検便をしてもらい、寄生虫の有無を確認して下さい。
子犬にとっては生命を脅かす寄生虫もいます。
たかが寄生虫!という考え方は間違っています。

2.食事の与え方
食べ物の種類(ドッグ・フードの名前) 
ドッグ・フード以外に与えていたものはないか?
1日に何度食事を与えているか?
与える量は?
調理法  ドッグ・フードなら、どのくらいの堅さで与えているのか?

3.どのような環境で生活していたのか?
生活をしていたところの状況をできるだけ詳しく聞く

 

*** トイレの躾 ***

犬にトイレの場所を決めてそこにさせるというのは非常に難しいことです。
ですから、決められた場所にさせようとするのではなく、してもいい場所をつくることから始めます。

少し大きい目のサークルの中に おしっこシートを敷き詰め、その中でなければできないようにします。 おしっこシートの上でないとできなくするわけです。
それが習慣になってくると、自然におしっこシートの上でないとトイレをしなくなってきます。
サークルから出しているとき、トイレがしたくなったときに、あわててサークルの中に入ってするようになるものです。 そんな光景を見つけたら必ず誉めてあげることを心がければ習慣付いてきます。

トイレのしつけは叱って教えるものではなく、うまくできたときに誉めることで教えていきます。 しかし、昼間、誰もいない家庭ではそういった躾は難しいかもしれません。 昼間自由にしておいて(トイレの躾)、人が居る間だけ躾をするというのは犬には理解しにくいものです。

トイレの躾をする場合は、できるようになるまで目を離さないくらいでないとうまくできないものです。 人間の赤ちゃんがオムツを取るのにお母さんがつきっきりでも大変時間がかかるのと同じです。

訓練所ではトイレの躾は家の中でさせるのではなく、外でさせる方法をとっています。
勿論、おしっこシートの上でトイレをしてもかまわないということも平行しながら教えていきます。

訓練所では室内犬をリビングで自由にさせながら教えているもので、トイレの躾はおしっこシートをリビング全体に敷き詰めることから始めます。 つまり、どこでトイレをしてもおしっこシートの上ですることになります。 大きなサークルに閉じこめているのと同じです。

そうしているとトイレが我慢できないとき、不特定の場所でしますが、それが段々とトイレをする場所が決まってくるものです。そうなってくれば、していない場所のおしっこシートをはずしていきます。
少しづつトイレの場所を限定していくようにします。 たとえ、おしっこシートの上でできなくても叱ることはさけてください。 なぜなら、外へ出さなかった指導している本人が悪いからです。
ただし、おしっこシートの上でトイレをしたら誉めることは忘れないようにして下さい。

訓練所では犬を外に出す回数は1日に6回、時間を決めて出すようにしています。
訓練の仕始めの犬などは10回以上は出しています。 入所当時は一時も目が離せません。

それから子犬の時から躾をする場合は、以上の他に心がけて欲しいことがあります。
子犬というのは、生理的に食事の後、睡眠から覚めたらすぐ排便をするものです。 ですからそのときは必ず、外に出してさせたり、おしっこシートの上に連れていってさせることがトイレの躾の近道になります。


 

 

 

 

*** 呼び寄せる ***

躾の中でも「呼んで来させる」ことは重要な訓練の一つです。 ただ「来ればいい」というようなものではありません。
犬が何をしていようとも主人の命令で即座に来なければいけません。 主人が呼び寄せようとしても、自分の都合で来るのは「呼び寄せる」というには程遠いものです。 躾でもそうですが、命令というのは絶対なものでなければならないのです。

とはいえ、犬だって自分の気の進まないようなことはしたくありません。
そこで犬を呼ぶとき、犬が呼んでもなかなか来ないものだから食べ物で釣ったり、気を引くことをして呼び寄せる人がいますが、良い方法とはいえません。 その様なことを度々重ねていると段々と来なくなるからです。 犬は人の心を読むことに関してはすばらしい感受性を持っています。

では、犬を呼び寄せるのにはどの様なことに心がければいいのでしょうか?
それは、犬を呼び寄せた場合はどんな条件のもとでも必ず誉めてあげることです。
心から「よくできたね!」という気持ちを込めて・・・毎回、一言かけてあげて下さい。 子犬の時から誉めることを心がけていれば難しい躾ではありません。

犬が来なくなるわけは大きく分けて2つあります。

1.束縛されたくない!(もっと自由にしていたい・遊びたい)
例)  散歩に行っていて帰るときに犬を繋ごうとすると、繋がれるのがいやな犬はある距離を置いて捕まらないようにしようとする。

この場合に飼い主がよくするのは犬を騙して捕まえます。 ロープや首輪を隠し、さも持っていないふりをして犬を呼び寄せ、不意に捕まえて繋ぐという方法です。 これを2・3度繰り返すと、犬は呼んでも来なくなります。
そうなると、繋ごうとして呼んでいない場合でも来なくなり、飼い主は来ないから自由にすることを控えます。
犬の側からみれば「また騙して繋ぐんだ! 十分に遊んでもいないのに・・・ご主人のところに行けば繋がれてしまう。それなら自由になったときはできるだけ繋がれるものか!」となるわけです。

(以上の例の場合、犬に対して飼い主が十分な運動とスキンシップを取っていないことを前提にしています。



では、どのような方法で犬を呼び寄せればいいのか?

1) 犬とよく遊び、適度な運動(排便を含む)、十分なスキンシップを取る。

2) 犬を自由にしているときに、様子を見て呼び寄せ、来れば誉めてあげるということを繰り返すことから始めます。 (何度もしないこと)

もし、不幸にして、呼んでも来なくなった犬に対しては、10mくらいのロープを付け、優しく引き寄せながら来させることから始めます。 勿論、犬が手元に来たら心から誉めることを忘れてはいけません。

3) 首輪やロープをかけるときには必ず、それを犬に判るように見せ「繋ぐからおいで」と呼び込みます。 そのとき大事なことは、来るとすぐ繋ぐのではなく、まずは来たことに対して十分に誉めてあげます。
このときの誉め方によっては、次に犬を呼び寄せたときの来る様子(嬉しそうに・・・)が違ってきます。そして繋ぐわけですが、繋いだら「繋がせたこと」に対して誉めることを忘れてはいけません。 

恐怖心から犬が来ない場合は、犬が叱られるようなことをした場合でも、呼んで来たときには絶対に叱らないようにする。 呼び寄せて叱ることは絶対にしないで下さい。

犬というのは人の価値感、善悪感は判りません。
例え、叱られるようなことをしたとしても、犬自身は悪いことをしたとは思っていません。
ですから、呼ばれたら喜んで来ます。
そんなときに叱ったりすると、主人が怒ってるときや興奮状態の時などは、主人のところに行ったら叱られると思い、来なくなります。 それどころか「叱られる!」と察知すると逃げるという行動を起こしかねません。

人が怒っている時・興奮状態の時というのは、犬がいけないことをしたときとは限りません。
犬が危険なとき(交通事故に巻き込まれそうなとき)・他人に危害を加えそうなときなど多々あります。
そのような時、犬はまた叱られるのではないかと思い、逃げ出したらどのようになるか想像がつくと思います。 賠償問題、ましてや犬の生命にも関わるかもしれません。
ですから、呉々も呼んで犬が来たときにはどんな状況の下でも(腹が煮えくり返っていても)絶対に叱らないで下さい。

その考え方を守って呼び込みをすれば、犬は例え主人が興奮状態でも、自分がいけないことをしたと解っていても「主人のところにさえ行けば叱られないんだ!」と確信してきます。そのためには「呼んで来たときには絶対に叱らないからね」という、犬の心理状態を理解できる思いやりと、同時に「もし、呼んで来なかったらどのような目にあうか判っているんだろうな!」という威圧感も持ち合わしていないといけません。

簡単に書きましたが、以上の犬との駆け引きは非常に熟練した技術と犬に対する思いやりが必要です。 十分に考え方を理解した上でおこなって下さい。


指導方法
* 犬が呼んでも来なかったり、逃げたりした場合どのように指導するのか?

徹底的に捕まるまで追いかけます。何時間でも。。。
但し、その様に追いかけているときでも、間を見計らって呼び込みをし、来る機会を与えてやります。 もし、そのときに手元に犬が来れば、叱らずに誉めてあげることはいうまでもありません。

注) 犬が来るという行動は距離には関係ありません。
    一歩でもいいのです。
    自分の意志で来ようとする行為が大事なのです。

指導の目的は、犬に「主人に呼ばれたら素直に主人ところに行って誉められるのと、何時間も追い回され、結局捕まえられ(主人のところに連れて行かれる)叱られるのとどちらがいい?」と選択させることです。 勿論、誉められる方を選択するのはいうまでもありません。


 

*** 股関節不全 ***

近年、小型犬・大型犬に関わらず、愛犬を室内で一緒に生活される方が増えてきまた。
しかし、その為に色々な障害が出てきました。

その一つに股関節の不完全(正常に歩けない状態)があります。 原因は室内のフローリングです。
犬によっては遺伝的に股関節に欠陥のある犬もいますが、それだけではないように思われます。 何故なら、健全な犬でも股関節を痛めても仕方のない様な管理をしているからです。なおさら遺伝的に股関節の弱い犬であれば、フローリングの様な滑る場所では生活させるべきではありません。

犬の成長する過程で、子犬の期間は非常に大切です。
ですから、この時期にフローリングの様な滑る環境で生活していると、多少に関わらず悪い影響があるのは確かです。
子犬はよく走ります。遊びます。 そのとき、滑ったり、転んだりして成長期の股関節を痛めるのです。
できれば絨毯のような滑らない上ならいいのですが、衛生面から考えて薦められません。(固定していない絨毯も同様です。)

では、フローリングの上で愛犬に生活させる場合、どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

先ほども話しましたが、滑らせないことです。
滑る場所では子犬と遊んだりしないことです。
特に、ボール投げだとかプロレスごっこなどは禁物です。
もし、走り出したりしたら、軽い注意でいさめて下さい。
「そんなに走っちゃ駄目よ」という風に。
どうしても遊びたいのであれば、土の上で行って下さい。
それに、できるだけ土の上を自然に歩かせるように心がけて下さい。

子犬(生後4ヶ月くらいまで)の運動の基本は自由運動です。 その期間はできる限り犬の腰に負担にならない運動方法をして下さい。 それには子犬にリードを付けて運動するときなどは、リードがピーンと張らないように注意することが必要です。

訓練所にも多くはありませんが股関節脱臼の犬が訓練に入所することがあります。
中には獣医さんからさじを投げなれた犬もいました。
股関節が痛くて、二・三歩、歩いては座り込むのです。 獣医さんから安楽死の話まであったそうです。

しかし、その犬も(ラブと言います)訓練所で5ヶ月居る間に、全速力で走ったり他の犬とプロレスごっこができるようにまで回復しました。
ただ、その様に回復するまでには、たいへん気を使いましたが、段々と良くなっていく様子を見ていると、その様な気遣いも苦労とは感じませんでした。

2ヶ月目くらいでしたか・・・初めての面会で、ラブが他の犬達と遊んでいるのを見たとき、飼い主のクシャクシャになった笑顔は忘れられません。

 

*** 噛み癖 (甘噛み) ***

子犬が人の手をやたら噛んだりするのは一つの愛情表現であることを理解してあげて下さい。
子犬は本来、噛んだりくわえるたりすることによって(口の感触によって)物の存在を認識します。 人の手の役目も犬は口でするわけです。犬の成長にはとても大切なことです。
唯一の意志を伝えられる道具でもあるからです。

よく「我が家の犬は手をよく噛みます。手は傷だらけです。どうしたらいいでしょうか?」という質問を受けます。
実際、子犬の歯というのは鋭く、刃物のようです。 子犬にしてみれば自然に口でくわえているわけであって、決して人を傷つけようとしているのではないのです。
でも、子犬は遊んでいるつもりでも実際ご主人の手はというと、傷だらけというのが現状でしょう。 しかし、子犬どうしで噛み合っても殆ど傷などはできません。
人に関しては少しじゃれあっただけで血が滲むくらいの傷になります。

何故、犬同士だと傷にならないのかというと、犬の皮膚に弾力性があるためです。
人の皮膚と犬の皮膚とは違うということです。 そういうことを知った上で噛むという行為を考えてあげて下さい。

特に噛むという行為は、幼年期の兄弟喧嘩(遊び)の中で噛みついたり噛まれたりすることによって痛さを知り、加減のしかたをおぼえます。 しかし、その様な経験をせずに早くから兄弟と別れ、あなたのところに来たのですから、あなたがその変わりをしてあげる必要があります。躾というかたちで。。。

そうは言っても、自然の成り行きだからと噛むことを許していれば、それこそどうしよもない犬になりかねません。 そこで噛み癖のある犬はどうするかです。


噛んだら遊んでもらえなくなることを教える

噛みにくる犬は、噛んではいけないということを教える絶好のチャンス!
そうは言っても、自然の成り行きだからと噛むことを許していれば、将来どうしよもない犬になりかねません。しかし、噛みにくる犬は、噛んではいけないということを教える絶好のチャンスでもあるわけです。
罰を与えるだけでは「どうすれば遊んでもらえるのか。誉めてもらえるのか。」ということを学習させることはできません。「どうすれば痛い目にあわないですむか。」を学習するだけです。

噛んだら遊んでもらえなくなることを教えるには、「ご主人と遊ぶのはこんなに楽しいんだ」と楽しい時間を作ることから始めます。
そうすることによって、噛んできたときに遊びを止めることで「噛んだら遊んでもらえないんだ」と子犬は理解します。遊んでもらうためには噛まなければいいと理解し、噛まなくなってきます。
教え方は「遊ぼうよ!」と言ってきているのですから、遊ぶ楽しさを教えることから始めます。
いつも遊んでいるもの、玩具・縫いぐるみ・下着(歯に引っかからない物で噛みやすいように縛った物)をなどで引っ張りっこをしてあげます。引っぱりっこに限らず、鬼ごっこ、ボール遊び、何でもいいです。
引っ張りっこのときは強く引かずに、子犬の力に合わせてあげます。たまに負けてあげたりもして下さい。「強いね」とでも声をかけると、奪い取った物をさも得意そうにして持っていくものです。 ただ、注意して欲しいことは飽きるまで遊ばないこと。「もっとしたいなぁ」で止めることです。「また今度ね」と、置いてください。また、犬が嫌がることは避けてください。 とにかく、思いっきり遊んであげてください。

無視をしても効果のない子は、遊びに興味を示さない子と、とんでもないやんちゃな子に分かれます。
前者は遊ばなくてもいいですから、人の優しさ、愛情をタップリあげてください。多分、そのような子犬は困るような甘噛みはしないでしょう。
問題なのが後者の子です。無視などしてもお構いなく噛んできます。相手をしなければ唸り出すかもしれなせん。 私はそのような子の方が好きです。 しかし、唸り方が遊びの中でのことなのか、本気で威嚇している唸りなのかは見極めてください。
本気で唸っているようであれば、できるだけ早く専門家に相談してください。目安として生後3ヶ月までの子犬なら、負担なく良い子になれます。

 

 

***  健康チェック  ***

犬を飼っている方なら、誰しも愛犬の健康には気をつけていると思います。
そこで、ここではいかに早く愛犬の異常に気づくことができるように、いくつかのチェックポイントを書き出してみることにします。

注) 犬の異常に気づくということは犬の健康な状態を知っておかなければその判断はできません。

1.食欲
どのくらいの量を食べているのか?
どのような物を食べているのか?
食べるスピード・意欲は?

食欲での健康チェックをするためには普段からの食事の躾が重要になってきます。

好き嫌いなく、与えた物は喜んでガツガツ食べる躾をしていれば、異常のあるときにすぐ判ります。 逆に、何か好きな物を入れないと食べない、好きな物でも残すようなことがある。 食べ方も気が向いたときにしか食べない。
このような我が儘な躾をしていると微妙な異常(病気の前兆)は見つけにくいものです。

2.運動
愛犬の健康なときにどのような運動をしているかどうかを把握しておく。
普段から活発に動いている・たえず他の犬達と遊ぶ・おとなしくしている・etc
普段からおとなしい場合はどのようにおとなしいのかを確認しておく。
つまり、普段と比べて元気があるかどうか?ということです。

3.排便
便の状態を排便するごとに確認する。堅さ・色・臭い・異物
小便は色を確認

検便
月1回の検便をお奨めします。便を獣医師に持っていけばしてくれます。
子犬は寄生虫で命に関わることがありますから安易に考えないで下さい。

4.身体の各部の確認
毛艶・目の輝き・・鼻の状態・・・etc
特に健康状態のいいときの瞼裏側の色(まぶたの裏側の色)歯茎の色・舌の色は色は覚えていて下さい。(貧血度) 舌の出し方  普段の様子を確認。

5.体温
犬の体温は38.2度〜38.6度くらいが平均体温です。
愛犬個々の体温を知っておくべきです。
例えば平熱が38.2度の犬が38.6度あれば微熱があるということです。
鼻の濡れ具合でや乾き方度で判断する方がいますが、高熱が出ない限り判断がつかないので、体温計で検温して下さい。


***  軽い異常をともなう下痢(水様便は別)の場合  ***

すぐに獣医師ところに駆け込むのではなく、以下のこともチェックして下さい。

嘔吐はないか?
グッタリしていないか?
食欲はあるか?
呼吸は正常か?
寄生虫の駆除はしているか?
普段と違う物を与えなかったか?
普段より多く食事・水分を与えなかったか?
寒さ(寒い時期に)にさらさなかったか?

以上のことをクリヤーしていれば、まずは食事の量・水分の量を普段の2分の1か、それ以下にして様子を見て下さい。

注) 様子を見るのは12時間が限度です。
食事を控えても症状が悪くなっているとき(下痢が続くようであれば)獣医に相談して下さい。

 

***   去勢について  ***

この場合の「去勢について」は牡の睾丸を取り除く手術のことを指します。

何故このような手術を行うのでしょうか?
1.妊娠をさせないため。
2.去勢をするとおとなしくなるといわれているから。

ここでハッキリいっておきます!
少なくとも訓練所に預かった例では、おとなしくさせるための去勢手術は無意味です。

これまでに8頭の去勢手術を行った犬を預かったことがあります。
そのうち3頭の犬は普通の犬(従順な犬)でした。
元々従順な犬だったらしいのですが、成犬になったとき牡は気が強くなると聞かされ、去勢したということでした。後の5頭は子犬のときから手に負えなく、去勢したようです。
しかし、去勢手術をしてもおとなしくならないので訓練して貰いたいと依頼を受けました。

ところが手に負えないはずの犬達というと、訓練所に入所してくる他のわんぱく小僧達と殆ど変わりませんでした。
躾が終わり我が家に帰るとき、みなさん手術したことを後悔していました。

 

 

 

***   避妊  ***

牝犬は生後6ヶ月頃から12ヶ月位まで初潮があるものです。
生理になると局部が膨らみ、出血します。
しかし、初潮は個人差があり、見つけにくい場合があります。

小屋の中に落ちている血痕で気づくのが殆どですが、中にはやたらに牡犬が集まってくるので気づく場合もあります。
体質で出血の多い犬、少ないが犬あるので見つけるのは大変です。
局部の膨らみも生理を発見する1つの方法です。
その為にも普段から局部の状態も把握しておく必要があります。

犬の生理の周期は平均で6ヶ月前後です。(一年に二回くらいあります。)
まれに5ヶ月とか4ヶ月周期で来る犬もいますから愛犬の生理の周期を把握しておくと次回の生理の時期が予想ができ、管理がしやすくなります。

 妊娠しやすい時期
生理が始まってから(出血しはじめて)10日目から16日目位までの1週間です。
ですから、生理を見つけてから1週間目から3週間前後までは注意し、隔離する(他の牡犬と接しないようにする)ようにすることが必要です。
そうすれば、決して妊娠することはありません。
年に二回のことですから、管理してあげて下さい。
呉々も、運動を面倒がって妊娠しやすい時期に犬を解放したりしないで下さい。

一般的に避妊手術を簡単に考えている方がいらっしゃるようですが、手術をおこなうということは危険も伴いますし、手術の後ホルモンの関係で異常に太ったり、色々な後遺症も出てきます。
最近では避妊手術する方が子宮関連の病気にかからないという理由で避妊を推奨してるようです。しかし、私は古い考え方かもしれませんがメスをからだに入れないで一生過ごせることが自然なのだと思っています。

もし、あなたが子犬の将来を心配する優しい気持ちがあるのなら、避妊手術をするよりも犬の生理的な事をよく理解し、管理で子犬を生まさないような方法を取ってもらいたいものです。
たとえ血統書付の犬であろうが無かろうが、望まれないような子犬はできる限り生ませないようにしたいものです。

避妊手術は最後の手段です。

 

 

 

*** 何故、犬って段々と命令を聞かなくなるの? ***

『我が家の***君は、小さいときはよくいうことを聞いていたのに、大きくなるに従って段々我が儘になって・・・・』と、みなさんはそう思っていることでしょう。
この場合、殆どは飼い主の方に原因があります。犬は命令に従わなくなるのではなく、飼い主が知らず知らずに命令を従わなくなるように指導しているのです。

命令を聞かなくなる原因として、大きく分けて2つのことが考えられます。

1) 飼い主が命令に従わなくなるように犬に指導している

2) いくら指導しても犬が従わないからと、命令したことを放棄してしまう
その様なことを繰り返していれば、自然と犬は『主人からの命令はある程度無視すればしなくてすむ』と学習します。
それでは飼い主が命令に従わなくなるように犬に指導している例を考えてみましょう。


*散歩の時にグイグイ引っ張る犬の場合
最初に、2.3ヶ月頃の散歩の時のことを思い出して下さい。
その頃は体も小さく、力もあまりありません。そこで、犬が少しぐらい引っ張ったぐらいでは飼い主の方は苦になりません。むしろ一生懸命引っ張っていることを逞しく思い、挑発しているかも知れません。 つまり、この飼い主はこの時点で将来引っ張らないようにする躾する上で致命的な指導をしています。 引っ張ることを教えているのです。

何故かというと、たとえ大型犬であろうとも子犬は小さいですから、引っ張る力はたかが知れています。その頃なら子犬は片手でも十分制御できる程度の力しかありません。
しかし、子犬側にしてみれば自分のが出せるだけの精一杯の力で引っ張っているのです。
ですから、引っ張ることを許す(承認する)ということは、子犬に『自分が引っ張れば人はついてくるだ!』ということを学習させているのです。それでいて、大きくなり、力が強くなって引っ張ると・・・飼い主は『引っ張って仕方がない!』とぼやきます。矛盾していると思いませんか?

とはいっても、子犬の時から引かさないように訓練しなさいといってる訳ではありません。
それは子犬のように体ができあがっていない時期にリードに衝撃をあたえ、引かないようにするのは体にも負担がかかるし、性格を形成する上でも良い影響は望めません。
散歩するということは、子犬にとってはとっても楽しいはずのイベントです。
それを引っ張らないように躾をすることで、散歩が苦になるようではせっかく持って生まれた品性にも関わってきます。

それではどう指導すればいいのでしょうか?
初めにもいいましたように、子犬の時に引っ張ることをさせないためには、リードを着けて引っ張らさなければいいのです。
つまり、子犬の時期にはリードは着けないで安全な場所で自由運動させます。
そうすれば引くことを教えているわけではありませんから、将来引っ張らさないように訓練する上では支障はないわけです。
その為には『呼び寄せる』という訓練が必要不可欠になってきます。

呼び寄せることができるようになってからリードを着けることを教えるのが順序です。
教える時期は子犬の体がしっかりしはじめる、生後5.6ヶ月頃にから始めるのが良いと思います。
呼び寄せることさえできれば、引っ張らないように指導するのはそんなに難しいものではありません。
引っ張らさないようにするのであれば、引っ張らせる要因になるようなことは教えないことが賢明です。

次にいくら指導しても犬が従わないからと、命令したことを放棄してしまう場合を考えてみます。
犬に力がつきグイグイ引っ張り始めると、当然のことながら飼い主は引っ張らないように犬に注意します。 ところが、いくら注意をしても犬は引っ張ることを止めません。 そして、仕方なく引っ張られながら散歩をしていまいます。諦めてしまうのです。
これではご主人に注意されても無視すれば、そのうち注意するのを止めてくれると犬が考えても無理はないと思いませんか?

では、どうすればいいのか?
命令するということは、命令したことをどんなことがあろうとも実行させなければいけません。 犬に『命令は絶対実行させられるものだ!』と認識させるのです。
少なくとも、引っ張っているときは前に進まないことを徹底させることです。 つまり、犬に「引っ張れば前に進まないよ!」ということを理解させるようにします。 それと、引っ張れば首にかるくショックを与えることも同時進行しなければいけません。 そうしないと犬は何故注意されているのか理解できません。

それではどのようなときに首に合図をすればいいのか?
それは犬が指導手を見ていないときです。 引っ張っているときは人の方を見ていないはずです。他のものに興味を示したときなども同じです。

そして、注意されたことに犬が気づき、引っ張ることを止めれば、引っ張ることを止めたことに対し「それで良いんだ!」ということを犬に伝えることを忘れてはいけません。
その方法として誉めることが必要になってきます。 しかし、指導しているときの注意と誉めるタイミングを外すと犬には理解できませんから、そのことには呉々も気をつけて指導して下さい。